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【インタビュー】「すべての命の尊厳が守られる社会へ」島部千尋さん

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 「すべての命の尊厳が守られる社会へ」

 そんな想いで動物愛護サークル「Wau-Wau(ばうばう)」を立ち上げたのは、静岡県立大学の島部千尋さん。動物たちを心から愛し、彼らの命を守るために動物愛護施設でのボランティア活動や啓蒙活動に取り組んでいる。好きなものに、素直に向き合い続ける彼女の姿はとても魅力的だ。そんな島部さんの過去を振り返りながら、動物愛護サークル「Wau-Wau」の立ち上げへの想いとこれからの取り組みに迫った。

 

 

 

「動物愛護サークル Wau-Wau」

ー島部さんが始めた、「動物愛護サークル Wau-Wau」とはどんな団体ですか?

「すべての命の尊厳が守られる社会へ」を理念として、動物保護のための活動を行っているサークルです。

具体的には、動物保護施設(フェアリーハウス)でのボランティア活動、犬と猫とのふれあい会・募金活動、勉強会等の活動を行っています。

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作成した避妊去勢手術推奨ポスター 

 

「動物愛護サークル Wau-Wau」は、どうやって立ち上けたのですか?

最初はツテもなかったため最初は静岡県の他のボランティアさんに活動内容のアドバイスをもらいました。メンバーはツイッターで集めました。実際に仲間が集まって始めたのは春頃です。最初は20人くらいの仲間が集まって、それからやることを探しました。

たまたまドリームプラザであったイベントで「フェアリーハウス」という団体の方と出会い、「すぐに来てほしい」と言われフェアリーハウスでのボランティア活動を始めました。他の団体ですぐに即戦力として考えてくれるところはなかったから、フェアリーハウスさんの必死な感じが伝わって、日程もすぐ決まりました。

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初めてフェアリーハウスに行ったのは、3月17日。メンバー3人で行って、一日ボランティアに励みました。実はその日の朝に犬が一匹なくなってたみたいで、代表の幸美さんもすごく泣いていて、「レアちゃん(亡くなった犬の名前)がWau-Wauを連れてきてくれた」と言ってくれて、その時にとても強く頑張ろうと思いました。

それ以降もボランティアに行く回数は増えて、今ではWau-Wauの誰かが常にフェアリーハウスに行っている状態です。

 

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ーWau-Wauメンバーの良いところは?

週に何度もフェアリーハウスに行ってくれている学生もいて、その熱量に本当に支えられています。

特に2年生の純ちゃんは、かなりの頻度でフェアリーハウスに行っています。それに加えてスケジュール管理なんかも全部やってくれています。本当にまじめで、生活のすべてをWau-Wauにかけてくれています。フェアリーハウスに住んでいる犬や猫に向き合う想いは一番強いのではないかと思います。

彼女含めて、今残っている人は本当に動物愛に溢れている人たちです。

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ーWau-Wauに入るにはどうすればいいですか?

私たちの活動は大きく二つで、一つはフェアリーハウスのボランティア。もう一つはWau-Wauの運営・他イベント企画などの啓蒙活動です。

興味がある人は、ツイッターにDMするか、連絡先も載せてるのでそちらからアクセスしてみてください!

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twitter.com

 

フェアリーハウスでのボランティア

ーフェアリーハウスとはどんな施設ですか?

フェアリーハウスは、主に元繁殖犬や保健所に入れられていた犬・猫を保護して里親を探す施設です。フェアリーハウスの特徴は、犬や猫をケージに入れないこと。掃除は大変になってしまいますが、人間側がどんなに大変でも犬や猫の幸せを一番に考えているところがフェアリーハウスいいところです。

一度ある別の施設に行ったんですが、全然雰囲気が違っていました。屋外に設置された大きなケージに雑種犬が入れられていました。犬たちは人間に慣れておらず、怖がって出てこない子や吠える子も多くいました。でも掃除は楽だし、一頭あたりのスペースは十分確保されている。フェアリーハウスとのギャップに驚きました。

フェアリーハウスに来ているスタッフさんは本当に愛情深いし、自分のことよりも動物のことを考えています。それは代表である菊地さんの熱量や覚悟からくるものだし、そのことを心から尊敬しています。

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 (フェアリーハウス代表 菊地さん)

 

ーフェアリーハウスでのボランティア活動で、うれしいことや悲しいことを教えてください。

嬉しいことは、単純にたくさんの犬や猫に囲まれていることですね。私は特に大型犬が好きです。ウルキという見た目はいかつい子がいるんですけど、そういう子が甘えてきてくれることが至高の喜びです笑。暇さえあれば犬の写真見てますね笑。言葉にできないほど好きなものに出会えるって、幸せなことだと思います。

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辛いことは、人間関係です。ボランティアなので、繋がる理由って結局気持ちしかないんです。だから、人手が足りないフェアリーハウスと、これ以上多くお手伝いすることが難しいWau-Wauの間で、板挟みになることもあります。

今まで順風満帆できたわけでは決してなくて、たくさんのメンバーを失いながらもなんとか命に向き合ってきました。トラブルはありますが、フェアリーハウスとの関わりを諦めたくはないし、それを貫いてきたので今があると思います。

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底辺から四国一へ

ーここまで諦めずにフェアリーハウスのボランティアを続けてこれた理由は?

私は中学生の時、吹奏楽部でした。

1,2年生の時は、全く楽しくなかったです。実力も底辺でした。

でも3年生の時、新しく顧問になった先生が「君たちを四国一にする」と突然言い出しました。しかも合唱までやると。私たちには上手い人なんていなくてみんな平凡だったのですが、先生が来た3月から7月まで眼の色がおかしくなるくらい必死で練習して、7月の大会で県一位になれました。しかも、一か月後の大会でなんと四国一になっちゃって、、、。頑張ったら世界が変わるんだということを学びました。若いうちは超人じゃなくても何でもできるんだということを先生に教えてもらいました。その時に先生がおっしゃっていたのが、「夢は思い描いた時点で半分叶っている。だからあなたが今思い描いていることは、あなた次第ですべて叶うんだ。分かったでしょ?」と。その言葉が深く、今の自分に刻み込まれています。

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 吹奏楽四国一の仲間たちと

 

ー素晴らしい出会いだったんですね

そうですね。中学生高校生は、どういう指導者に出会うかで人生変わると思います。逆に怖いのは、もしも出会わなかったときに出会った展開を想像できないから、知らず知らずのうちに機会を逃してしまう。だからこそ、行動し続けたいと思います。

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犬や猫を、暮らしの中に

ー大学を卒業してやりたいことは?

フェアリーハウスでのボランティアを経験して、人手不足、、資金不足、スタッフの大きな負担など継続が難しい動物愛護ボランティアの現状を知り、この現状を変えたいと強く思いました。だから、ボランティア活動をしつつ、お金を回せるような仕組みを作りたいです。保護施設で預かっている子たちは基本的に暇で、里親さんとの出会いの機会も少ないです。そこで、例えばカフェや図書館に行ってもらって、保護犬カフェや保護猫図書館を作りたいと考えています。

加えて、私は街中にもっと休憩所があってもいいと思っています。昼寝ができたり、シャワー室なんかもついている本格的なもので。そういうところに、猫と寝れる休憩室を設けたいです。いろんな場所に動物がいることを想像したときに、私はそれがとても素敵だと思います。

今の猫カフェでは、猫カフェを経営している施設が猫を管理している現状から、掃除不足で病気が蔓延したりする問題が発生しています。解決策として、昼間は猫カフェ、夜は保護施設という生活サイクルを作れれば、猫や犬の健康を保ちつつ、マネタイズや人手不足の解消につなげていけるのではないかと考えています。そういうところをつないていく仕事をしたいですね。

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 日曜日はエスパルスドリームプラザでふれあい会を行っています(開催日程はフェアリーハウスのブログから)

 

大学生へメッセージ

ー最後に、大学生の皆さんにメッセージをお願いします

私の原動力は「好き」という気持ちです。

周りからの評価を取っ払って、自分が心から「好き」と思えるものに出会えたら、本当に楽しいです。

自分の「好き」に気づくためには、素直な言葉を使うことや、素直に生きることが大切だと思います。

0から1を作ることは大変だけど、一度作ってしまえば心からそれが好きになるだろうし、100も1000も見えてきます。だから、自分の「好き」という気持ちに素直になって、0から1を作ることが大切なんじゃないかと思います。

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フェアリーハウス

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